いつから?「なぁ。」 「何?」 ベッドの上に寝転がりながらファッション雑誌をパラパラとめくりながら、す ぐ近くに座っているやつに話しかける。 「前から聞きたかったんだけど。」 「うん。」 向こうも本を読みながら相づちをいれている。 「花見の時さ、『見てて分かりやすい』って言ったじゃん。」 「そうだっけ?」 「そうだ。」 「それが何?」 お互いに視線は自分の本を向いている。 「…。見てて分かりやすいってことはずっと俺の事見てたのか………?」 チラッと横目で雲雀の方を見ながら俺はずっと前から聞きたかったことを話し た。 「さぁ、どうだったかな?覚えてない。」 素っ気なく答えられた返事に少しがっかりする。 まあ、相手は雲雀だしな…。 雲雀の視線はやっぱり自分の本に向いていた。 「そっか…。」 少しでも期待してた俺がバカだった。 軽く溜め息混じりに返事をして再び雑誌に目をやる。 「…隼人。」 「何だよ。」 名前を呼ばれ顔をあげる。 「もしかしてガッカリした?」 「なっ…///んなわけ、ねーだろ!」 図星を突かれ顔が火照っていくのが自分でもよくわかった。 「そう。」 「なんだよ…その顔は。」 ニヤニヤしながら俺の顔をじっと見つめてくる。 漆黒の瞳に思わず胸が高鳴る。 「さっきのは嘘だよ。」 「へっ?」 嘘だったのか…呆然としている俺を見てクスリと笑い話しを続けた。 「僕は隼人に会ってからずっと隼人の事しか見てないよ。」 「花見の時にもか?」 「勿論。応接室で会ってからずっと見つめてるよ。」 「なっ///バカ。」 さらっと恥ずかしい事を言う雲雀にこっちが恥ずかしくなる。 誤魔化そうとまた雑誌に目をやった。 右からはクスリと笑いながら『かわいい』と言う声が聞こえた。 ----- 2008.6.30 とっさに思いついたネタ。 『見ててわかりやすい』って雲雀さんはそんなに隼人のことを見ていたのでしょーか? そうだといいな。 うん! きっとそうだよ。 これまた、テスト週間中の産物でした。(ォィ ジャンル別一覧
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